手ぶらで来た!Wちゃん
- 辻田いずみ 香りのピアノ教室
- 7月7日
- 読了時間: 2分

「先生、ごめんなさい・・・」
ある日のレッスン。
教室にやってきた小学生のWちゃんが、
うなだれた様子で立っていました。
楽譜どころか、レッスンバッグごと忘れてきたのです。
まさかの“手ぶら登場”。
でも、私は怒りませんでした。
むしろ思わず笑ってしまったんです。
🎼レッスンって、楽譜だけじゃない。
「じゃあ今日は“カバンなしレッスン”にしようか!」
そう言って、私はその日のレッスンを
いつもとちょっと違う内容にしました。
音階の仕組みを鍵盤を触りながら知るレッスンです。
仕組みを知るごとにWちゃんは忘れもののことを
すっかり忘れてキラキラした目になってきました✨
そう、楽譜がなくてもできることって、
実はたくさんあるんです。
😊忘れ物が教えてくれた「柔軟さ」と「楽しさ」
子どもって、時に大人では考えられないことをしでかします。
でも、そこにどう寄り添うかで、
レッスンの価値って変わると思うんです。
もし私が怒っていたら、
その子はピアノが「ちょっと苦手な場所」に
なってしまったかもしれません。
でも笑って一緒に楽しんだことで、
「忘れ物しても大丈夫。音楽って楽しい」と
感じてくれたようでした。
帰り際、「今度は忘れません!」と
笑顔で言ったあの言葉が、何より嬉しかったです。
💡音楽は自由で、あたたかいもの
ピアノレッスンって、
音を教えるだけの場所ではありません。
心のやりとりも、すごく大切な“教材”だと思っています。
🎁おわりに
長年ピアノ教室をしていると、
同じように楽譜を忘れてくる生徒がいます。
(バッグごと忘れたのは初めてでしたが)
楽譜がなかったら、教科書がなかったら
レッスンや授業ができないということはありません。
むしろ私はワクワクします。
もちろん、忘れ物、大歓迎とは言いません(笑)。
でも、そんなハプニングの中にも、
音楽を通して子どもと心が通う瞬間はちゃんとあります。
これからも、「できなかった」を「楽しかった」に
変えられるレッスンを続けていきたいなと思っています。




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