大人の夏休みピアノ練習法|忙しい日は5分、時間のある日はじっくり楽しもう

夏休みやお盆休みは、
普段より少し時間に余裕ができる方もいれば、
家族の予定や帰省、旅行などで、
かえって忙しくなる方もいらっしゃいます。
「せっかくのお休みだから、ピアノをたくさん練習したい」
と思っていても、予定どおりに時間を取れないこともあるでしょう。
大人のピアノ練習では、毎日同じ時間だけ弾くことよりも、
その日の予定や体調に合わせて練習方法を変えることが大切です。
忙しい日は5分だけ、時間のある日は少し丁寧に。
そのように練習を使い分けることで、
無理なくピアノを続けやすくなります。
今回は、大人の方が夏休みに取り入れやすい
ピアノ練習の考え方をご紹介します。
忙しい日は「5分だけ」で大丈夫
仕事や家事、家族の予定などがあると、
毎日30分や1時間の練習時間を確保するのは難しいものです。
そのため、
「今日は時間がないから、練習はやめておこう」
と考えてしまうこともあります。
しかし、5分だけでもピアノに触れておくと、
次の日に練習を再開しやすくなります。
忙しい日におすすめなのは、次のような短い練習です。
苦手な部分を片手で弾く
2小節だけゆっくり弾く
前回のレッスンで注意された場所を確認する
好きなメロディーだけ弾く
曲の最初の部分だけ弾く
大切なのは、5分間で曲を仕上げようとしないことです。
短時間の日は、
「今日はこの部分だけ確認する」
と目的を一つに絞りましょう。
短い練習でも積み重ねることで、
指の感覚や楽譜の記憶を保ちやすくなります。
ピアノの5分練習にはレッスンタイマーが便利
短時間練習を習慣にしたい方には、
レッスンタイマーやキッチンタイマーが便利です。
スマートフォンにもタイマー機能はありますが、
スマートフォンを手に取ると、
メールやSNSの通知が気になってしまうことがあります。
その点、ピアノのそばに専用のタイマーを置いておけば、
すぐに練習を始められます。
≪レッスンタイマーの使い方≫
まずは、タイマーを5分に設定します。
その5分間で取り組むことを、一つだけ決めましょう。
例えば、
右手だけ弾く
左手だけ弾く
難しい2小節だけ繰り返す
楽譜を見ながら指番号を確認する
好きな部分をゆっくり弾く
といった内容です。
タイマーが鳴ったら、そこで終了しても構いません。
もう少し弾きたいと感じた場合は、
そのまま続けてもよいでしょう。
最初から長く練習しようとすると、
ピアノに向かうまでの心理的な負担が大きくなります。
「5分だけならできそう」
と思えることが、練習を始めるきっかけになります。
≪レッスンタイマーを選ぶポイント≫
タイマーを選ぶときは、次のような点を確認すると使いやすいでしょう。
数字が見やすい
ボタン操作が簡単
音量を調節できる
音を消して光や振動で知らせられる
ピアノのそばに置きやすい大きさ
マグネットやスタンドが付いている
夜に練習することが多い方は、音を消せるタイプや、
光で時間を知らせるタイプも便利です。
時間のある日は「通して弾く」だけにしない
夏休みにまとまった時間が取れた日は、
最初から最後まで何度も通して弾きたくなるかもしれません。
曲全体を弾くことは、流れを確認するために必要です。
しかし、毎回最初から最後まで弾くだけでは、
いつも同じ場所で間違えたり、止まったりすることがあります。
時間のある日は、曲をいくつかの部分に分けて練習してみましょう。
例えば、
曲の最初の部分
難しい部分
左手が動きにくい部分
リズムが不安定な部分
曲の終わりの部分
などに分けます。
ただし、必ず同じ長さに区切る必要はありません。
曲によっては2小節だけを取り出したほうがよいこともあれば、
少し長めのまとまりで練習したほうがよいこともあります。
どこで区切ると練習しやすいかは、
曲の構成や現在の演奏状態によって変わります。
「好きな部分だけ弾く時間」も作りましょう
ピアノの練習というと、苦手な場所を繰り返したり、
間違いを直したりする時間が多くなりがちです。
もちろん、苦手な部分と向き合うことは大切です。
一方で、それだけではピアノを弾くことが
義務のように感じられることがあります。
時間のある日は、練習の最後に好きな部分を
自由に弾く時間を作ってみてください。
例えば、
一番好きなメロディー
きれいな和音が出てくる部分
昔弾いていた懐かしい曲
少しだけ弾ける憧れの曲
映画やドラマ、アニメなどの好きな音楽
を楽しんでみましょう。
最初から最後まで完成していなくても、
好きな部分だけ弾いて構いません。
大人のピアノでは、上達だけを目的にするのではなく、
自分の気持ちを整えたり、
音楽を楽しんだりする時間も大切です。
録音すると自分の演奏を客観的に聴ける
ピアノを弾いている最中は、
楽譜や指の動きに意識が向いています。
そのため、自分ではきれいに弾けたと思っていても、
録音を聴いてみると、
「思っていたより速くなっている」
「左手の音が大きい」
「途中で少し止まっている」
「強弱があまり変わっていない」
と気づくことがあります。
反対に、
「以前より滑らかに弾けている」
「音がきれいになった」
「苦手だった部分が自然につながっている」
と、自分の成長に気づくこともあります。
録音は、間違いを探すためだけのものではありません。
自分の変化や上達を確認するためにも役立ちます。
まずはスマートフォンの録音から
録音を試したことがない方は、
まずスマートフォンの録音機能を使ってみましょう。
最初から曲全体を録音する必要はありません。
練習している部分を30秒から1分程度録音し、すぐに聴き返します。
聴くときは、すべての問題を一度に探そうとせず、
テンポは安定しているか
音が途切れていないか
メロディーが聞こえるか
左右の音量のバランスはどうか
自分が表現したい雰囲気になっているか
など、一つの項目に絞ってみましょう。
ただし、スマートフォンをピアノの上へ直接置くと、
振動音が録音されたり、
音が偏って聞こえたりすることがあります。
少し離れた場所に置き、
位置を変えながら聞こえ方を試すのがおすすめです。
音をもう少し丁寧に聴きたい方にはハンディレコーダー
スマートフォンでの録音に慣れてきた方や、
ピアノの響きをもう少し丁寧に録音したい方には、
ハンディレコーダーという選択肢があります。
ハンディレコーダーは、持ち運びができる小型の録音機器です。
会議やインタビュー向けのICレコーダーとは異なり、
音楽録音を想定した製品には、
演奏の強弱や音の広がりを捉えやすいマイクが搭載されています。
ピアノの練習では、
自分の演奏を聴き返す
レッスン前後の変化を記録する
発表会に向けて通し演奏を確認する
家族や友人へ演奏を聴いてもらう
動画投稿用の音を録音する
といった使い方ができます。
≪ハンディレコーダーを選ぶポイント≫
ハンディレコーダーを選ぶ際には、
次の点を確認するとよいでしょう。
音楽録音に適しているか
操作画面が見やすいか
録音ボタンが分かりやすいか
電池や充電方式
保存できる時間
パソコンやスマートフォンへデータを移せるか
イヤホンで録音内容を確認できるか
三脚やスタンドに取り付けられるか
高機能な製品ほど細かな設定ができますが、
練習の記録が目的であれば、
必ずしも最上位モデルを選ぶ必要はありません。
操作が複雑すぎると、録音の準備が面倒になり、
使わなくなってしまうことがあります。
自分が無理なく使い続けられるものを選ぶことが大切です。
ハンディレコーダーは置く場所も大切
同じハンディレコーダーでも、
置く場所によって録音される音は変わります。
ピアノに近すぎると、
一部の音だけが強く録音されることがあります。
反対に、遠すぎると部屋の生活音や反響が入りやすくなります。
最初はピアノから少し離れた場所に置き、
何か所か試してみましょう。
グランドピアノとアップライトピアノでも、
音の広がり方が異なります。
また、部屋の広さや家具、
カーテンの有無によっても聞こえ方は変わります。
録音位置の正解は一つではありません。
練習の振り返りが目的であれば、
毎回ほぼ同じ場所に置くと、
前回との違いを比較しやすくなります。
忙しい日と時間のある日の練習例
①忙しい日の5分練習
1分目楽譜を開き、今日練習する場所を決めます。
2~4分目片手または両手で、短い部分をゆっくり弾きます。
5分目最後に一度録音するか、好きな部分を弾いて終わります。
②時間のある日の練習
最初に軽く曲を弾いて、現在の状態を確認します。
次に、難しい部分をいくつかに分けて練習します。
そのあと、短い範囲を録音して聴き返します。
最後に、曲全体を通したり、好きな部分を自由に弾いたりします。
毎回このとおりに進める必要はありません。
その日の体調や集中力に合わせて、内容を入れ替えても大丈夫です。
道具は練習を始めやすくするためのもの
レッスンタイマーやハンディレコーダーは、
限られた時間を有効に使うための便利な道具です。
ただし、タイマーを使えば必ず上達するわけでも、
録音すればすべての問題点が分かるわけでもありません。
大切なのは、
どの部分を練習するか
どのくらいの速さで弾くか
片手と両手をどう使い分けるか
録音した演奏のどこを聴くか
を、ご自身の演奏に合わせて考えることです。
曲の分け方や練習の順番は、一人ひとり異なります。
同じ曲を弾いていても、指の動きで困っている方と、
リズムや音色で困っている方では、必要な練習が変わります。
夏休みは自分に合う練習方法を見つける機会
夏休みだからといって、
毎日長時間練習しなくても大丈夫です。
忙しい日は5分だけ。
時間のある日は部分練習や録音を取り入れながら、少し丁寧に。
そして、ときには好きな部分だけを自由に弾く。
そのように練習内容を使い分けることで、
無理なくピアノを続けやすくなります。
大人のピアノレッスンでは、
仕事や家事などで忙しい方にも上達を感じていただけるよう、
生活リズムや目標に合わせて練習方法を一緒に考えています。
「練習時間が取れない」
「何度弾いても同じところで間違える」
「自分に合った練習方法が分からない」
という方も、どうぞお気軽にご相談ください。


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